Txikiteo チキテオ 食と料理をめぐる冒険

今日の一皿《揚げピーマンのアーリオ・オーリオ》 Peperoni fritti aglio e olio

 焼いたり揚げたりしたピーマンはビネガーでマリネするのが常道かもしれませんが、こういう辛くてオイルたっぷりの直球勝負の味もこれまた夏にふさわしい訳です。丸ごと揚げて種ごとどうぞ。ソムリエ田崎真也さんのレシピから。
 
　フライパンにオリーブオイルを注ぎ、粗みじん切りにしたニンニク、赤唐辛子（ホール）を加え弱火で熱を入れる。ニンニクがキツネ色になったら火から下ろす。ピーマンを洗って水気をよく拭って金串でヘタのところに数箇所穴をあけておく。別のフライパンにオリーブオイルを熱してピーマンを揚げる。表面にやや焦げ目がついたらニンイクオイルのフライパンに移して、塩・ブラックペパーで味をつける。少し冷めたぐらいが旨い。余ったオイルはパンにつけたりパスタの風味づけなどにどうぞ。

Bon appetit !





Plat du Jour vol.184




copyrights (c) 2013 tokyo culture addiction all rights reserved. 無断転載禁止。　

今日の一皿《トスカーナ・フライドポテト》 Patatina fritta alla toscana

　毎日でもいける逸品です。フライドポテトがなかなかカリッと揚がらないとお悩みの方にも、少ない油で空気に触れさせながら水分を飛ばすこの揚げ方は参考になります。dancyu掲載の銀座「マルディ・グラ」のシェフ和知さんのレシピから。
     
　じゃがいもの皮をむき7ｍｍ幅の棒状にカットする。水に浸してしばらく冷蔵庫に放置する。水をよく切って強力粉をまぶす。中華鍋にじゃがいも、ハーブ（ローズマリー、タイムは必ず。その他にセージ、オレガノ、マジョラムなど）、にんにく（皮付きのまま）、オリーブオイル（ピーナツオイルだと尚可）を入れ加熱する。オイルはじゃがいもの半分ぐらいが浸る程度。最初は強火で、油が沸いてきたら中火に落とす。オイルに浸っている部分がやや揚がってきたら、フライ返しなどで上下をひっくり返す。時々上下をひっくり返しながらじゃがいもの表面が固まってきたら火を強火にして表面がカリッと色づくまで揚げる。ざるに上げ油を切って、塩・ブラックペパーを振りざるを振って全体を混ぜる。ペーパーを敷いた皿に盛り付ける。　

Bon appetit !





Plat du Jour vol.183




copyrights (c) 2013 tokyo culture addiction all rights reserved. 無断転載禁止。　

今日の一皿《完熟トマトと海老のカレー》 Tomato and shrimp curry

　夏にぴったりの酸味が爽やかなカレーです。水は一滴も使わずに完熟トマトの水分だけ煮込みます。海老の頭やミソや殻など全部丸ごとを使ったコクと香ばしさがお代わり必至のポイントです。丸ごとの海老は食べ難いのがやや難点ですが、ここは是非『太陽がいっぱい』のモーリス・ロネの言葉通り、手を使って堪能して下さい。
       
　有頭海老の脚をちぎって縦半分にカットする。硬い殻と柔らかい身の生海老は上手く半分に切るのが難しいですが、腹の方から包丁を入れ、殻に行き当たったら垂直に上から押さえて断ち切るようにすると上手くいきます。なに、失敗して斜めに切ってしまったりしても全然平気です。重要なのは海老を丸ごと全部使うことですから。カットした海老に軽く塩を振っておく。皮を湯剥きしてヘタを取った完熟トマト（1人あたり大1個見当）を鍋に入れ、極く弱火で加熱する。途中でひっくり返しながらある程度柔らかくなったら木べらで崩し、赤唐辛子、塩を加えて適度に水分が飛ぶように約15分ばかり煮込む。海老を殻を下にしてフライパンに並べ強火で加熱する。殻がやや焦げるぐらいになったら、白ワインを注ぎ底の焦げをこそげ落すようにして、トマトの鍋に投入。バター（多め）、カレー粉、ガラムマサラ、ターメリック、クミンシードを加え、全体が馴染むように短時間煮込んで完成。ターメリックライスを添えてどうぞ。

Bon appetit !





Plat du Jour vol.182




copyrights (c) 2013 tokyo culture addiction all rights reserved. 無断転載禁止。　

今日の一皿《低温ローストポーク》 Roast pork at a low temperature

   
 
　低温調理法をトライしてみました。低温調理とは58～60℃で凝固し68℃で分水作用が始まるというタンパク質の特性を踏まえ、低温で時間をかけながら火を入れ、肉汁を保ったジューシーで柔らかい焼き上がりを実現する調理法。プロは塊肉を分単位でオーブンから出し入れしながら加熱温度をコントロールするとのこと。当然もっと手抜きの方法ですが、普通に焼くよりも旨みが逃げないジューシーな焼き上がりが楽しめます。肉の内部が70℃前後の温度になるようににオーブンの温度を140℃程度に設定してローストします。
      
　豚肩ロースの塊肉を焼く1時間前に冷蔵庫から出して常温に戻しておく。焼く直前に軽く塩をまぶす。高温のフライパンで周囲にしっかり焼き色がつくまでソテーする。140℃に余熱したオーブンに入れ20分程度加熱する。焼き上がった肉をアルミフォイルで包んでオーブンの上などに暖かい場所に20分ばかり放置する。金串を刺してみて透明な肉汁が出てきたらOK。血が混じった肉汁の場合は、再度オーブンで火を入れる。アルミフォイルに溜まった肉汁はフライパンに移し火にかけ白ワインを加え水分を飛ばし、塩、ブラックペパー、最後にオリーブオイルを加え乳化させソースにする。今回は軽く揚げたセージを添えてみた。

Bon appetit !





Plat du Jour vol.181




copyrights (c) 2013 tokyo culture addiction all rights reserved. 無断転載禁止。　

今日の一皿《キーマカレー》 Keema curry

　いわゆる普通のカレーは、なかなか「飲み飯」（久住昌之）にはなりづらいですが、ドライなキーマカレーであれば立派な酒のあてになりそうです。しからばどんな酒が相応しいか？チキテオの答えはスカッチ・オン・ザ・ロックス。しかもピート香豊かなスモーキーなフレイバーのスカッチ・ウイスキーと合わせる、この「陣立て」（同）どうでしょう？
          
　フライパンにオイルを注ぎみじん切りのニンニク、しょうがを炒める。香りが立ってきたらみじん切りのたタマネギを加え、飴色になるぐらいまでじっくり炒める。別のフライパンで牛挽肉（合挽でもOK）を炒める。油を引かずに挽肉の水分を飛ばすように焼色がついてポロポロになり感じまで炒める。フライパンにこびりついた焦げはワインを注ぎ、こそげ落すように剥がして挽肉をタマネギのフライパンに移す。ガラムマサラ、クミン、ターメリック、カイエンヌペパー、チリパウダー、クローブ、ベイリーフなどを加え炒め、ヨーグルト、トマトペーストを加え炒め続ける。少し水を加え蓋をしてしばらく煮込み、塩・胡椒で味を調える。好みによってカレー粉、ウスターソース、ケチャップなどを加えてもOK。今回は別に多めの油で炒めておいた茄子を加えてみた。

Bon appetit !





Plat du Jour vol.180




copyrights (c) 2013 tokyo culture addiction all rights reserved. 無断転載禁止。　

今日の一皿《冷たくて辛いパセリのパスタ》 Pasta fredda con peperoncino e prezzemolo

  
 
　こう暑いと冷たくて辛くて酸っぱい料理でも食べて乗り切らないと。前回の冷やし中華に続いて今回はイタリア版の冷やしパスタです。鷹の爪を入れすぎてヒーヒー言いながら食べるぐらいがちょうどいいです。パンツェッタ喜久子さんのレシピより。
      
　フライパンにフレッシュなオリーブオイルを注ぎみじん切りのニンニクと鷹の爪を入れ弱火にかける。細長く切った生ハムを加え、カリカリになるまで炒める。炒めた具をボウルに取り出して冷蔵庫で冷やしておく。細目のパスタを茹で流水にさらして粗熱を取り、さらに氷水で冷やす。ザルに上げしっかりと水気を切る。ザルを振るって水気を切った後、上から手で押さえつけるようにして水気を搾り出すと良い。冷たいボウルなどにパスタを移し、冷蔵庫で冷やしてある具を加え、たっぷりのパセリのみじん切りを加え、レモンを絞り、オールブオイルを注ぎ全体を混ぜ合わせる。塩・ブラックペパーで味を調え完成。カリカリの生ハムの代わりにサラミでも旨いね。

Bon appetit !





Plat du Jour vol.179




copyrights (c) 2013 tokyo culture addiction all rights reserved. 無断転載禁止。　

ホイス Whois @恵比寿 田吾作

雑味のない切れのある味わい、控え目ながら奥深い香り、上品でビターな後味など、ホイスはホッピーや酎ハイに勝る逸品。「幻の酒」と呼ばれているらしいが、そういえば置いている飲み屋もあまり聞かないし、ましてや市販などしていない。かれこれ通い始めて35年以上になる恵比寿 田吾作の定番です。ちなみに「ホイス」とはウイスキーなどが高値の華だった昭和30年代当時の「ホイスキー」という名前がルーツになっているとか。ここまでくるとひとつの文化だね。



copyrights (c) 2013 tokyo culture addiction all rights reserved. 無断転載禁止。　

今日の一皿《冷やし中華》 Chilled chinese noodles

 
 
 冷やし中華は具やタレのバリエーションなど沢山ありますが、やっぱりこの王道の組み合わせにはかないません。「冷やし中華って、エラそうにすればするほど、高そうにすればするほど、中華料理に近づけようとすればするほど、美味くなくなるでしょ」と喝破したのは『孤独のグルメ』の原作者久住昌之。蓋し卓見なり。
          
　きゅうりは斜め薄切りにして5ミリ幅に細長く切る。ハムも同じ幅で細長く切る。錦糸玉子を作る。フライパンを熱して薄くオイルを引き、溶き卵を流し入れながらフライパンを回すようにして円形のごく薄い卵焼きを作る。端がフライパンから剥がせるようになったら菜箸かフライ返しで反転させ、反対側を1～2秒焼く。卵2個で直径20ｃｍの薄焼きが3枚できる勘定。粗熱を取ってごく細切りにする。具はバットに入れ冷やしておく。タレを作る。鍋に鶏がらスープ大4、醤油大6、酢大5、砂糖大4、酒大4、胡麻油大1、摺り下ろしたしょうが（以上3人前の分量）を入れ、ひと煮たちさせ冷蔵庫で冷やしておく。中華麺を茹で流水で洗い、氷水で冷やし水気を良く切って（ざるにとって良く振るって最後は手で押しつけるようにして水気を搾り出す）冷やした器に盛り付ける。具、紅しょうが、ネギ、炒りゴマを乗せ、タレを回しかけ、からしを添えて完成。

Bon appetit !






Plat du Jour vol.178




copyrights (c) 2013 tokyo culture addiction all rights reserved. 無断転載禁止。　

今日の一皿《フレッシュトマトのスパゲッティ》 Spaghetti al pomodoro fresco

         
 生トマトを使ったトマトソースパスタです。トマトの水煮缶に比べるとフレッシュでマイルドな味わいに仕上がります。生のまま絡める方法もありますが、やや水っぽく濃厚さに欠ける日本のトマトの場合は、少し煮詰めることで味を凝縮させるのがいいかも。とはいえ、あくまで生トマトのジューシーな感じを残しつつ、シンプルに揚げニンニクやハーブやフレッシュなオリーブオイルなどで香りを添えます。
          
　鍋にお湯を沸かしトマトを入れ10～20秒ぐらいで取り出し皮を剥いてざく切りにしておく。フライパンにオリーブオイルを注ぎ、みじん切りにしたニンニクを加え、弱火でカリカリになるまで加熱し、ニンニクだけ一旦取り出しておく。オイルの残ったフライパンにトマトを加え水分を飛ばし煮詰めるように火を通す。スパゲッティを硬め（表示時間マイナス2分程度）に茹でトマトソースを絡める。塩・胡椒で味を調え、皿に盛りつけ、摺り下ろしたパルミジャーノレッジャーノ、揚げたニンニク、イタリアンパセリのみじん切りを乗せ、フレッシュなオリーブオイルをかけまわしてどうぞ。写真ではアクセントで茹でいんげんを加えてみました。

Bon appetit !
　　　　　　　　　　　　　　　　　　




Plat du Jour vol.177




copyrights (c) 2013 tokyo culture addiction all rights reserved. 無断転載禁止。