Txikiteo チキテオ 食と料理をめぐる冒険

今日の一皿《白いんげん豆とチョリソの炒め》 Judias con chorizo

　白いんげん豆はサラダ（ツナと白いんげん豆のサラダvol.208）やパスタ（白いんげん豆のパスタvol.121）や煮込み（カスレvol.44）で食べるやり方の他にベーコンやソーセージと炒めたこんな一皿もなかなかです。加えた茹で汁の水分を飛ばすよう炒めて、白いんげん豆に旨みをまとわりつかせます。このスペイン風の食べ方は、小笠原伯爵邸の初代総料理長でも有名なジョセップ・バラナオ・ビニェスさんの『タパス』のレシピから。レシピではブティファラ・ビアンカbutifarra blancaと呼ばれる白ソーセージを使っています。
　　　　　　　　　
　白いんげん豆をvol.208の要領で茹でる。チョリソーソーセージ（本場のチョリソがあればなお可。普通のソーセージでも十分旨い）を1.5センチ幅に輪切りにする。フライパンにオリーブオイルを注ぎチョリソを炒め、油が出てきたところで白いんげん豆を加えて炒める。豆の茹で汁を加え、水分を飛ばすように、豆がドライな感じになるまで炒める。塩・ブラックペパーで味を調えてみじん切りのイタリアンパセリを振る。写真では手造りベーコンを加えてます。

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Plat du Jour vol.213




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今日の一皿《スパゲッティ・ナポリタン》 Spaghetti napolitan

　日本オリジナルのこの無国籍な傑作料理の起源を辿ると、横浜のニューグランド・ホテルを舞台としながら、Napolitaineナポリテーヌ（ナポリ風）と称されていたトマトソースを使ったフランス料理の調理法と進駐軍経由で入ってきたスパゲッティにトマトケチャップをかけて食べるアメリカの習慣（トマトケチャップを初めて作ったのはアメリカのハインツ社）の影響を受けながら生まれた一皿なのだそうです（このサイトが詳しいです）。というわけでナポリタンの表記は伊仏米日無国籍流でNapolitanとした次第です（ちなみにナポリの、はイタリア語ではNapoletano、英語ではNeapolitan）。
   
　ハムは短冊切り、玉ねぎは薄切り、ピーマンは細長切り、マッシュルームは3ミリ巾の薄切りにしておく。フライパンにバターを溶かし、具を軽く炒め、塩・胡椒をして一旦ボウルなどに取り出しておく。同じフライパンにトマトケチャップ（2人前で大匙8程度）を加え、弱火でじっくり焼きつけるように加熱する。具を戻し入れ最後に砂糖を少々加え甘み足す。こうしてケチャップを焼きつけることで香ばしさと甘みが増すのがポイント。やや柔らかめに茹でたスパゲッティの水けを切ってフライパンに加え、トマトケチャップ（大1～2）、生クリーム（大1）を加え、全体をよく絡め、塩･胡椒で味を調える。パルミジャーノやパセリやタバスコをかけてどうぞ。茹でてから一晩寝かせた麺を使うなどするともっちとした食感のより王道のナポリタンになるね。


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Plat du Jour vol.212




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今日の一皿《鶏の赤ワイン煮》 Poulet en meurette

　ムレットとは玉ネギやベーコンといっしょに赤ワインで煮込んだブルゴーニュの料理のことだそうです。いわゆるCoq au vin コッコーヴァンと同じなのですが、本来のコッコーヴァンは文字通り雄鶏を赤ワインでマリネしてから煮込み、雄鳥特有の硬い肉がじっくり煮込まれた味わいを楽しむのだとか。ちなみにPoulet プーレは雌の若鶏（あるいは鶏全般）のことを指します。
        
　鶏の骨付きもも肉を半分か1/3にカットする。フライパンにバターを入れ弱火でさいの目に切ったベーコン（味の濃い手作りがベスト）を炒める。小玉ねぎを加え色づく程度に炒める。ベーコンと小玉ねぎを鍋に移す。同じフライパンにオリーブイルを追加し、塩をした鶏を皮目から入れて全体がキツネ色になるまでソテーする。鶏を鍋に移しニンニクのみじん切りを加え、全体を炒め合わせ、別に暖めておいた赤ワインを鶏の半分程度の量加える。フライパンには鶏の旨みがこびりついているので、余分な油を捨てて赤ワインを注ぎ、木ベラでこそげ落とすようにして（déglacerデグラッセ）鍋に加える。ブーケガルニを加え約30分ほど煮込み、マッシュルームを加えさらに5分ほど煮て塩・胡椒で味を調える。最後にブール・マニエ（同量の小麦粉をまぶしたバター）を加えソースにとろみをつける。

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Plat du Jour vol.211




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今日の一皿《フライパン焼きビビンバ》 Bibimbap roasted by fryig pan

  
    
　干しぜんまいを入手したので手作りナムルとついでに焼きビビンバを作ってみました。ぜんまいをもどすのにちと時間がかかりますが、市販の水煮にはない食感と味わいが楽しめます。ナムルだけの焼きビビンバはヘルシーかつ香ばしい混ぜご飯感覚で病みつきになりそうです。ぜんまいがない場合はしめじなどでOK。半熟の目玉焼きやいり卵を乗せるのも良いね。
             
　鍋にたっぷりの水を張り干しぜんまいを入れ一度沸騰させ、そのまま冷ます。一晩置いて水を換えもう一晩置く。蓋ができるフライパンにカップ1/2ほどの水を張り、半月切りのにんじん、干しぜんまい、食べやすい大きさに切ったほうれん草、もやしの順に重ね、ごま油をかけまわして、蓋をして約3分間強火で蒸す。蒸し上がったら適度に汁けをきり、ボウルに入れ、すり下ろしたニンニク、醤油、塩、砂糖、粉唐辛子、白胡麻を加え混ぜ合わせる。フライパンのごま油を注ぎ、ご飯を広げ、ナムルを加えおこげができるぐらいまで強火で焼く。コチュジャンを乗せ、全体をかき混ぜてどうぞ。

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Plat du Jour vol.210




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今日の一皿《しらす寿司》 Shirasu sushi

　休日のお昼になどにぴったりの簡単しらす寿司はいかが。肴中心の夕餉の後の〆などにも最適です。懐に余裕があるときは、しらすを穴子や鰻に代えた豪華版でどうぞ。真っ当でちょい渋い東京の魅力をおなじみの雰囲気あるイラストと手書き文字で描いた往年の傑作『東京面白倶楽部』（話の特集1984年）を彷彿とさせる矢吹申彦『おとこ料理本讀本』（平凡社2011年）のレシピより。
　　　　　　　
　酢めしを作る。米2合に対して、酢大3、砂糖大1、塩小2を一度煮立てて寿司酢を作っておく。炊き上がったご飯をなるべく大きな皿などに広げ、寿司酢をふりかけ、しゃもじで切るように手早く全体を混ぜ合わせる。胡瓜を浅めの塩もみにしておく。酢めしにしらす干し、胡瓜、煎り胡麻、錦糸卵を混ぜ、上から海苔を振る。好みでみょうがやしそを加えても良い。寿司酢は具と季節で酸味や甘みを調整する。

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Plat du Jour vol.209




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今日の一皿《ツナと白いんげん豆のサラダ》 Tonno e fagioli

　先日とあるイタリア食堂で食べて眼から鱗の思いをした一皿。こういうシンプルな組み合わせで唸らせることこそイタリア料理なのではないかということに改めて思い至りました。歯ごたえを残すいんげん豆の茹で加減、そこはかとなくまとわりついたハーブの香り、必要にして十分な塩味など、いやはや料理は奥深いものです。
　　　　　　　　　
　白いんげん豆を鍋に入れ一晩水に浸しておく。翌日、ブーケガルニ（パセリ、セージ、ローズマリー、タイム、セロリ、ローリエなど）、潰したニンニク、塩を加え、火にかけ、沸騰したらあくを取る。その後オリーブオイルとブラックペパーを加え、ごく弱火で20分程度煮る。タイミングを逃さないようにやや固めに茹でるのが大切。火から下ろして鍋のまま冷ます。白いんげん豆の水分をよく切って、ボウルに入れ、ツナを加え、オリーブオイルを注ぎ、セージやオレガノなど好みのハーブを加え、塩、ブラックペパーをして全体を混ぜ合わせる。食べる直前に混ぜ合わせるのもポイント。たまねぎの薄切りを加えても良い。

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Plat du Jour vol.208




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今日の一皿《焼き野菜のマリネ》 Verdure ai ferri all’olio

 サラダでもない、ソテーでもない、という気分の時にぴったり。オリーブオイルのフレッシュさと焼いた野菜の香ばしさが味わえる一皿です。玉ねぎ、にんじん、ピーマン、茄子、ししとう、セロリ、ズッキーニ、かぼちゃ、チコリ、トレビス、フェンネルなど野菜はなんでも可。冷蔵庫の野菜室の残り物がすべて片付づくというのも利点なわけです。
                
　野菜を食べやすい大きさにカット。薄くオリーブオイルを塗っておく。グリルパンをカンカンに熱して野菜を焦げ目がつくまでじっくり焼く。焼いた野菜をボウルに入れ、摺り下ろしたニンニク、みじん切りのイタリアンパセリ、白ワインヴィネガー、オリーブオイル、塩、ブラックペパーを加え、良くかき混ぜてしばらくおいて味を馴染ませる。

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Plat du Jour vol.207




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家飯日乗 vol.17

　　　　　
　
　 家飯日乗 vol.17は20１3年７月～2013年9月の3ヶ月間に夕食に作って食べた料理。
             
　7/3日　：　鮮魚清蒸、とうがんと干しえびの炒め、酸辣湯
          
　7/5日 ：　サーモンとアボガドのサラダ、マッシュルームのサラダ、サルティンボッカ
　　　　　
　7/7日　：　ホタテとサーモンのマリネサラダ、ステーキ、あさりごはん
　　　　
　7/10日　：　メンチカツ、リヨン風ポテト
　　
　7/13日　：　サラダニソワーズ、海老のソテータイム風味、冷たくて辛いパセリのパスタ
　　　　　
　7/14日　：　ピーマンのマリネ、デーツのベーコン巻き、〆鯖、コカ
　　　　
　7/15日　：　あぶり〆鯖、ワカメの韓国風サラダ、アドボ
　　　　
　7/17日　：　ゴーヤの焼きびたし、麻婆茄子
　　　　　
　7/20日　：　タブレ、ナポリ風肉団子、ぺペロンチーノ
　　　
　7/21日　：　トマトとパンチェッタのサラダ、トスカーナ・フライドポテト、ジャークチキン
　　　　
　7/27日　：　ピーマンのニンニクオイル、海老のソテートマトタイム風味、バジリコパスタ
　　　　　　
　7/28日　：　しじみのニンニク醤油漬け、台湾風切干大根の卵焼き、鮮魚清蒸、焼きビーフン
　　　　　　　
　8/4日　：　しらすのお焼き、いんげんのトマト煮、タコのカタラーナ、ノルマ風パスタ
　　　　　　　　　
　8/10日　：　夏野菜のモロッコ風煮込み、アジのマリネ、チコリとグレープフルーツのサラダ、
　　　　　　　　茄子とブロッコリーのパスタ
　　　　　　
　8/11日　：　アジのマリネサラダ、トスカーナ・フライドポテト、ピサラディエール、豚ロースのパプリカ焼き
　　　　　
　8/12日　：　餃子、肉野菜炒め
　　　　　　　
　8/14日　：　茄子と豚肉といんげんの煮物、小松菜と油揚げの煮びたし
　　　　　　　
　8/15日　：　ズッキーニとパンチェッタのパスタ
　　　　　　　
　8/20日　：　キーウィとオレンジのサラダ、ナポリ風肉団子、サーディン丼
　　　　　　
　8/25日　：　ルッコラと桜海老のサラダ、フレッシュトマトのピザ、ミラノ風カツレツ
　　　　　
　8/27日　：　アボガドとトマトのサラダ、マシュルームのサラダ、ステーキ・フリット
　　　　　　
　8/31日　：　茹いんげん、チュンジニ風松の実のサラダ、鶏とシトロンコンフィのタジン
　　　　
　9/1日　：　マッシュルームの詰め物、いわしのナポリ風、チリコンカネル
　　　
　9/4日　：　夏のサラダ、トンカツ＆カツ丼
　　　　　　
　9/6日　：　じゃがいもといんげんのサラダ、キャベツと豚バラのオーブン焼き
　　　　
　9/7日　：　ロシア風ポテトサラダ、鯛のカルパッチョ、パセリとパンチェッタの冷製パスタ
　
　9/8日　：　チコリのグラタン、ひよこ豆のサラダ、カルヌヤリク
　　　　　　
　9/11日　：　もやしとニラと塩辛炒め、ネギ塩豚バラ
　　　　　　
　9/14日　：　タコのマリネスペイン風、魚のクスクスチュニジア風
　　　　　　　
　9/16日　：　焼オクラ、揚げ春巻き、ボブン
　　　
　9/18日　：　キュウリとミントのサラダ、豚バラのパイナップルソース
　　　
　9/21日　：　シチリア風カポナータ、ブロッコリーのオイル煮、タリアータ、イカ墨のリゾット
　　　　　　　　
　9/26日　：　パルミジャーノのフリッタータ、フェンネルのカツレツ、フレッシュトマトのパスタ
　　　　
　9/27日　：　あさりとじゃがいも、手羽先揚げメキシカン風味
　　　　
　9/28日　：　ホタテのハーブソテー柑橘添え、海老のソテートマトタイム風味、牛のラグーのパッパルデッレ
　　
　9/29日　：　ゴルゴンゾーラチーズのグラタン、手造りソーセージとひよこ豆の煮込み
　　
　 　　

　「どんなものを食べてるか言ってみたまえ。君がどんな人か言いあててみせよう。」『美味礼賛』（ブリア・サヴァラン）


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