少しずつ春めいてきた今日この頃、皆様いかがお過ごしでいらっしゃいますでしょうか。
厳しい寒さのなかにもわずかながらに変化があらわれはじめ、風や空気自体が身を切るような鋭いものから、いつのまにか身体をなでる心地の良いものに変わっていくなか、生きとし生けるものの生命力の胎動を感じると同時に無常のあはれや切なさをも感じてしまう日本の春。
春の訪れとともに、これから夏にかけて楽しみが増すものの一つに夕暮れのアペリティフがあります。
もちろん食前酒は一年中いただいているわけですが、陽気の良い時の暮れなずむ空などを眺めながらいただくアペリティフこそがなんといっても最高の一杯なのではないでしょうか。
春を先どりして、そんな2010年のアペリティフ・シーズンのスターターにしたいのが、イタリア製のミントシロップ “シロッポ・ディ・メンタ” Siroppo di Menta を使ったラムのソーダ割りです。フレッシュライムの一切れなどを浮かべたスイートでかつビターな爽やかさは、そのリファインされた味わいを称してイタリアン・モヒートと呼んでみたくなる一杯です。
もちろん、ラムとフレッシュミントリーフと砂糖とで作る正調モヒートは、既に夏の定番のアペリティフなわけですが、フレッシュライムのジュースの変わりにローズ社製ライムジュースで作るギムレットが、テリー・レノックス氏による賞賛をはじめとしてギムレット界のなかでも独自の評価を得ているように、“シロッポ・ディ・メンタ”で作るモヒートにも、ワイルドな味わいの正調モヒートとはまた一味違うリファインされたアペリティフとして、それなりのポジションを与えてもよいのでないかと思うわけであります。
イタリアはピエモンテ州トリノのコムーネ(もともとは共同体を意味するイタリアの自治体の最小単位)の1つである人口1,884人のパンカリエーリ Pancalieri 産のペパーミントを使った”シロッポ・ディ・メンタ” Siroppo di Menta。ご覧いただくようにボトルデザインも実に秀逸。ラベル紙のカラーと質感、楽しげな調子のロゴ、実に瓶らしいしシェイプの瓶など、中身の味わいにも通じる素朴でありながら気の効いた感じが伝わってくるではありませんか。このミントシロップ、イタリア食材スーパー「イータリー」 EATARYで購入できます。
受験、卒業、入学、入社、人事異動、転勤、転職、退職などなど、日本の春は変転の季節でもあります。
出会いに別れはつきものですし、成功と失敗は紙一重、勝利と敗北はしょせんコインの表裏、今日の本意は明日の不本意かもしれません、そんな思いもよぎってしまう日本の春にちょっと甘めのイタリアン・モヒートはいかがでしょうか?
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