ポルトガル料理の定番の干しダラのコロッケです。ポルトガル語ではバカリャオbacalhau、スペイン語ではバカラオ Bacalao、この両国では干しダラをよく食べます。海に囲まれて新鮮な魚介が手に入るのになんで北海の鱈の干物をそんなに食べるの?と素朴な疑問が湧きますが、いずれの国も大航海時代に世界に乗り出して行った国であり、その長い船上生活での蛋白源がこの干しダラだったというところにあるようです。そして南米からもたらされたじゃがいもとコンバインして出来たのがこの干しダラのコロッケという訳です。カリッと揚げられた表面を崩すとふわっとしたじゃがいもの食感と凝縮したタラの旨みが口の内に拡がります。
ヨーロッパの干しダラはなかなか日本では手に入らないので生鱈から作ってみました。生鱈にたっぷり塩をして1日間冷蔵庫に放置する。出てきた水分を捨てて風通しのよいところに4~5日程度陰干しする。室温が高く傷みそうだったら冷蔵庫に入れたりしながら、固くなるまで乾燥させる。そうして出来た自家製干しダラを今度は水に漬けて塩抜きする。少し塩辛いかな、というぐらいで水から上げ、手で細かく千切っておく。茹でてつぶしたジャガイモに干しダラ、みじん切りにした玉ねぎとパセリ、卵を加え、均一になるようによくかき混ぜ、塩・ブラックパパーで味を調える。2本のスプーンでラグビーボウル型に整形して油で揚げる。
Bon appetit !
Plat du Jour vol.107
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