本来の料理名は「サクロモンテのほうれん草」という一皿。このサクロモンテSacromonteというのは、アンダルシ地方のグラナダにあるかつてロマ族が住んでいた洞窟などがあるエリアのこと。独特のフラメンコが有名です。フラメンコはヒターノ(スペインジプシー)とモリスコ(改宗イスラム教徒。ロマのコミュニティに潜伏してスペインに留まった人たちが大勢いた)と呼ばれる人々の芸能が融合して生まれたといわれているのでどこか中東料理の気配も感じます。そして今回もvol.343《ジプシーの鍋》でも作ったアーモンドとニンニクを摺りおろしたものが使われているのですが、この一皿がサクラモンテ風と呼ばれている背景は、残念ながら今のところ不明です。不明ですが、旨い。継続調査中ということで。おおつきちひろさんの『スペイン温もりの食卓』のレシピより。
鍋にオリーブオイルを注ぎスライスアーモンドを色づくまで炒める。フードプロセッサーに炒めたアーモンド、固くなったバゲット、ニンニクを入れ、粗く挽く。最後にサフランを加える(本来はすり鉢で潰すそうですが)。フライパンにオリーブオイルを注ぎ火にかけ3センチ幅に切ったほうれん草を加え炒める。レーズンを加え塩・胡椒で味を調える。ほうれん草を皿に盛り、アーモンドとニンイクの摺りおろしを乗せる。
Bon appetit !
Plat du Jour vol.492
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