ペルシャ語のムスルマン(ムスリムのという意味)に由来するマッサマンというその名前の通り、コリアンダー、クミン、クローブなどイスラムの面影が濃厚なタイ風カレーです。アユタヤ王朝を訪れるペルシャ商人の一行など、妄想が思わず発動してしまいそうな一皿です。唐辛子が刺激的なタイ風グリーンカレーvol.256などに比べるとマイルドな味わいです。ちなみにカレーという料理名はタイにはなく、この手の香辛料を効かせたスープはゲーンと呼ばれるそうです。正式名称はゲーン・マッサマン・ガイです。
タイ風カレー(ゲーン)の特徴のひとつは先にカレーペーストを作ること。フライパンを熱してカルダモン、クミンシード、クローブ、八角、ブラックペパーを入て香りが出るまで煎る。煎ったスパイス、ニンニクとガランガル(なければショウガ)のみじん切り、粗く刻んだライムリーフとレモングラスをフードプロセッサーに入て挽く。シナモン、ナツメグ、カイエンヌペパー、シュリンプペースト、ナンプラー、砂糖、オリーブオイルを混ぜ合わせてペースト状にする。カレーを作る。鶏モモ肉とジャガイモを好みの大きさにカットして、鶏には塩・胡椒をしておく。ピーナツを煎って粗く砕いておく。鍋にオリーブオイルを注ぎ弱火にかけ、スライスしたタマネギを色づくまで炒める。タマネギを一旦取り出してオイルを注ぎ鶏肉を炒める。タマネギとペーストを加え、鶏をコーティングするように炒め、赤唐辛子、チキンスープ(なければ水でもOK)、ココナッツミルク、トマトのざく切り、ライムリーフ、ナンプラー、砂糖、醤油を加え、しばらく煮込む。ジャガイモを加え、ジャガイモが柔らかくなったら、ピーナッツの半分を加えて完成。器に盛り、ちぎったバジルと残りのピーナツを乗せる。炊いたインディカ米にかけながらいただく。
Bon appetit !
Plat du Jour vol.502
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