「海の水」という名の料理です。シチリアのシラクーザあたりでは地中海の海水そのものを使って調理するそうです。シンプルながら頭や骨からもだしが出て、魚の旨みをすべて味わえる贅沢な一皿です。さらに頭や目玉の周りのゼラチン部分などが楽しめるのも日本人にとっては実に嬉しいところです。
骨からのだしがおいしい、鯛、かさご、めばる、ほうぼうなどの丸物を入手する。鱗、わた、エラ、血合いなどを取り除き、流水で中まで洗ってよく水気を拭き取り、割としっかり目に塩を振っておく。フライパンにオリーブオイルを注ぎ、みじん切りにした長ネギを炒める。香りが立ったらイタリンパセリ、アンチョビ、ケイパーを入れて炒める。魚を「左頭の手前腹」の向きに入れる。白ワイン、ドライトマト、ブラックオリーブ、グリーンオリーブを入れ、強火で水分を蒸発させるようにする。続いて魚の身が半分ぐらいつかる程度の量の水を注ぎ、タイム、ローズマリーなどのハーブを加え、フライパンを揺すりながら煮込む。途中はレードルで汁をすくって魚の表面にかける。最後に蓋をして5分ばかり煮込む。魚が崩れないように皿に盛ってイタリアンパセリのみじん切りを振りかける。
Bon appetit !
Plat du Jour vol.94
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