おかめはお多福のことであり、もともと11月の酉の市のころの縁起ものの種物だったとか。幕末のころ下谷七軒町の蕎麦屋がおかめの顔を模して具を配置したのが始まり。当初、顔のパーツは湯葉の髪飾り、松茸の鼻、かまぼこの頬の3種だったそうだが、湯葉も松茸もないので、椎茸の鼻にだし巻き卵の大口で当世流の美女に仕立ててみた。
かえしをつくる。みりん(100ml)を鍋に入れアルコールを飛ばす。砂糖(80g)を何回かに分けて加え溶かす。醤油400mlを加え沸騰寸前まで加熱する。かえしは2~3日寝かすのが理想。だしをつくる。1リットルに対して厚削り節や鯖節を40~60g程度を入れ、強火で15分ばかり煮出して漉す。だし10に対してかえし1の割合で合わせ、かけつゆを作る。かけつゆに戻した干し椎茸を汁ごと加えてしばらく煮る。だし巻き卵を作る。卵5個をボウルに割り入れ、泡立てないようにかき混ぜてしばらく置く。だし汁120ccに醤油大1、砂糖小2、みりん小2を加え、卵のボウルに加えかき混ぜる。卵焼き用のフライパンに油を注ぎペーパータオルで余分な油を拭う。火にかけ卵液を注ぎ、まだ柔らかいかな、というタイミングで奥から手前に菜箸で回転させるように巻いてくる。巻き上がったものを一旦、奥に戻し、手前にペーパータオルで油を引いて卵液を注ぐ。奥の卵焼きを持ち上げてその下にも卵液を流し込む。この繰り返しでは4~5回に分けて焼き上げる。そばを茹でどんぶりに盛り、熱々のつゆをかけ、海苔、かまぼこ2枚、椎茸、切った出し巻き卵、ねぎ、三つ葉をおかめの顔をイメージして乗せて完成。
Bon appetit !
Plat du Jour vol.292
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