本邦のメンチカツやロシアのピロシキなどを思い起こさせるトルコの挽肉料理です。粒の残るブルグル(挽き割り小麦)の皮で包むのがユニーク。皮を薄く整形するのにやや慣れが必要としますが、粒粒の食感が残るこの皮がなんとも旨い。もともとはレバノンのキッビ(またはキッベ)と呼ばれる料理がルーツで、トルコでもクルド系の人が多いシリア国境に近いシャンウルファの名物だそうです。ちなみにイチリとはstuffedという意味。写真の皮はまだまだ厚いね。
粒の細かいインジェブルグル(250g)をボウルに入れ、ひたひたの熱湯を注ぎ、塩を一つまみ加え、かき混ぜ、蓋をしてしばらく蒸らす。その間に具を作る。フライパンにオリーブオイルを注ぎタマネギのみじん切り(1個分)を炒め、色づいてきたら牛挽肉(250gまたは羊の挽肉)を加え炒める。火から下ろして、サルチャ(あるいはトマトペースト)、砕いたくクルミ(50g)、刻んだパセリ、刻んだ唐辛子(またはカイエンヌペペー)を加え、塩・ブラックペペーで味を整える。好みでクミンやコリアンダーを加えても良い。ブルグルが戻り、冷めたら、良くこねる。固いようであれば水分を加え、つながりが悪ければ小麦粉を加えるなど調整する。団子状にしたものを左手にとって中央に右手の親指や人差し指で穴を空けながら団子を回転させ筒状に整形してゆく。途中で亀裂ができても外側から容易に修復できるのであわてない。出来た穴にスプーンで具を詰める。押し付けるように隙間なくきっちり詰める。最後に右手の指に少量の水をつけ、開いた口をお互いに寄せ集め、先を尖らせるようにくっつけて、両端がややすぼまったラグビーボール状に整形する。オイルでこんがり揚げて完成。
Bon appetit !
Plat du Jour vol.291
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