小・中学校で同級だった佐藤龍一くんが山形市西蔵王で採った、こしあぶらとたらの芽を送ってくれました。スーパーなどではめったに見かけないうれしいサプライズです。こしあぶらは、その透き通るような緑の若葉と可憐な姿から「山菜の女王」と称されています。
まずは、こしあぶらを堪能するのならと龍一くんがイチオシのお浸しで。1分半ほど塩ゆでして冷水にとったものを優しく絞る。若さだけがもつ青さと甘さが混ざり合った危うい一瞬の発火が舌と鼻孔を駆け抜けます。「女王」の全容の出現に目を見張ること請け合いです。からし醤油とカツオ節に醤油、どっちもいいいね。
続いて、しらすと一緒にアヒージョに。芽の部分はアスパラガスのようなコリッとした食感でアヒージョにもぴったりだ。香りを残すために火を入れすぎないように。少しバターを入れるとワインに馴染むにはワイン食堂「メルカド」@山形市の斎藤さん教えていただきました。
次はこしあぶら味噌。先にさっと塩ゆでして冷水にとっておくと鮮やかな緑色が残る。粗く刻んでゴマ油を入れたフライパンに加え、酒、みりん、砂糖、味噌で水分がなくまるまで煎りつける。ふき味噌などに比べると鋭い香り(春菊や芹などに似てる)を留めており、濃い味つけでもその個性は発揮される。思わず山形の酒もって来ーいっ!となる逸品。もちろん炊き立てご飯にもあうよ。
そして定番の天ぷら。油で少しだけ優しくなった「女王」というのもこれまた旨い。山菜の天ぷらのなかでも、こしあぶらの天ぷらの最大の魅力は華奢な葉っぱと柄の部分が、さくさくとした軽い食感に揚がるところ。こいつをシンプルに塩にちょっとだけつけていただくと酒に伸びる手が止まらない。こしあぶら、酒、こしあぶら、酒・・・。右奥のものは芽から葉が出たての筆葉と呼ばれて珍重されているもの。
最後に贅沢な「女王」の天ぷらそばを。春だーっ。
こしあぶらの木が米沢市の工芸品「おたかぽっぽ」の材料だとは知りませんでした。山形は知らないことだらけだ。
ちなみにこしあぶらの放射線量は下記のサイトでチェックできます。
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