ヒレ肉のように脂身が少なく、焼きすぎるとパサついてしまいがちな部位の場合は、ゆっくりと火を入れる低温調理がふさわしい。きめの細かく、柔らかな食感が保たれ、フレッシュでジューシーなソースに合わせると、脂っぽさが少なく、それでいてしっかりとした食べ応えを感じる一皿に仕上がります。低温調理とは58~60℃で凝固し68℃で分水作用が始まるというタンパク質の特性を踏まえ、低温で時間をかけながら火を入れ、肉汁を保ったジューシーで柔らかい焼き上がりを実現する調理法。最近では温水を使って真空状態で火を入れる専用の低温調理器具なども登場しています。
プロは塊肉をそのヴォリュームに応じて、分単位でオーブンから出し入れしながら加熱温度をコントロールそうですが、今回はもっと手抜きの方法です。以下は厚さ3~4cm程度の塊肉の場合の温度・時間設定です。肉の厚さによって温度・時間を変えます。炊飯器の保温機能(74℃)を使った方法もあります。
豚ヒレの塊肉を焼く1時間前に冷蔵庫から出して常温に戻しておく。焼く直前に1%の塩をまぶす。高温のフライパンで短時間で周囲に焼き色がつくまでソテーする。140℃に余熱したオーブンに入れ20分程度加熱する。焼き上がった肉をアルミフォイルで包んでオーブンの上などに暖かい場所に20分ばかり放置する。金串を刺してみて透明な肉汁が出てきたらOK。血が混じった肉汁の場合は、再度オーブンで火を入れる。アルミフォイルに溜まった肉汁はフライパンに移し火にかけ白ワインを加え水分を飛ばし、塩、ブラックペパー、最後にオリーブオイルを加え乳化させソースにする。リンゴの芯をくり抜き、レーズン、シナモン、バターを詰め、180℃のオーブンで約1時間加熱した焼きリンゴを添える。
Bon appetit !
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