梅雨や土用など、折々の季節がはっきりと刻印されている日本の食材。梅と塩だけで作った梅干です。雑味がまったくなく、ねっとりした梅本来の食感も残ったこの味は、手づくりする価値十分ありと断言できます。赤紫蘇の下処理がやや手間ですが、タイミングを計った作業と容器の準備ができれば作り方は意外に簡単容易です。
6月中旬に緑の梅を購入し、しばらく置き黄色く色づき完熟するまで待つ。梅を軽く水洗いし、水気をよくぬぐって楊枝などでへたを取り除く。ホーローかガラスの容器(ジップロックなどを試したが漏れてきて駄目だった)を用意して、内部を焼酎で殺菌して、梅の重量の18%の塩を加えて、梅の重量の2倍程度の重石を乗せ漬け込む。梅酢が上がってくるまで4~5日ぐらいか。梅を買った翌週ぐらいに赤紫蘇を購入して、茎を取り除き、水で洗い、しっかり水気を切り、ざるなどに上げて半日程度乾燥させる。量は葉の部分で梅の重量の10~20%程度。葉の重量の18%の塩を用意して、最初は半量の塩を揉み込む。しばらくするとアクを出てくるのでよく絞る。続いて残りの半量の塩を揉み込み、同様にアクを絞る。絞った赤紫蘇に梅酢(カップ1)をなじませてほぐして、梅の上から被せるように乗せ、当初より少し重さを減らした重石を乗せ、7月下旬の梅雨明けまで漬け込む。土用あたりの晴れの日が続く日を見計らって、いわゆる「三日三晩の土用干し」をする。梅をざるやバットに並べ、日当たりのよいところで日に1~2回上下を返しながら3日間干す。夜は室内に入れる。梅の水分が飛んでやや皺が寄りマットな質感になってきたらOK。赤紫蘇と一緒に保存容器に入れる。ゆかりを作る場合は、梅酢を絞った赤紫蘇をからからになるまで干して、塩を加えてフードプロセッサーにかける。
Bon appetit !
Plat du Jour vol.482
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