Txikiteo チキテオ 食と料理をめぐる冒険

今日の一皿《田作り》 Tadukuri

　
　
　甘さ控えめのアーモンド入りクリスピー食感田作りは、酒肴にぴったりの一皿。あっという間に完売です。ところで田作りは黒豆、数の子、たたきごぼうなどと並ぶ、おせちを代表する「祝い肴」のひとつなのだそうです。「田作り」という呼び名は、その昔、米作りの際の肥料として片口いわしが使われていたことに由来し、別称のごまめも同様に「五万米」からきているということ。稲作の際の肥料を使い、新たな年を祝う祝膳の代表的な料理とする発想は、稲作の国日本の記憶の継承を感じさせるとともに、クロード・レヴィストロースのいう『野生の思考』を思わせます。

　ごまめ（小さめの煮干）をフライパンで乾煎りする。アーモンドスライスも同じく乾煎りする。分量はごまめ1カップに対して。フライパンに、酒大3、みりん大2、砂糖大1、醤油大1を入れ半量に煮詰める。ごまめとアーモンドを加え、全体をかき混ぜるように絡めてバットに広げて冷ます。
　
Bon appetit !






Plat du Jour vol.430

copyrights (c) 2017 tokyo culture addiction all rights reserved. 無断転載禁止。

今日の一皿《鴨のロティ オレンジソース》 Canard rôti àl’orange

　近頃は鳥インフルの影響でフランス産の鴨の丸物や骨付き腿などが入手困難になっているのが悩みですが、マグレ鴨の胸肉の切り身などは大丈夫、入手可能です。というわけで脂身をカリッとロティして永遠の定番のオレンジソースで。

　鴨胸肉の脂身の毛穴にそって格子状に切れ込みを入れ、塩・ブラックペパーをする。フライパンに脂身を下にして置き、弱火にかける。オイルは不要。脂身がカリカリするまで火を通して反対側も焼く。滲み出してきた脂を取り除き（脂は取って置いてじゃがいものソテーなどに使う）、鴨の脂を下にしてバターを乗せ、200℃に予熱したオーブンで約5分焼く。鴨を一旦取り出して、脂身を下にして網に載せ、オーブンの扉を開けて約10分休ませる。ソースを作る。オレンジをカットして半分は果肉をはずしておく。残り半分は絞ってジュースをつくる。鴨を焼いたフライパンの余分な脂を捨て、ブランデーを注ぎデグラッセしてフライパンの表面にこびりついた旨みをこそげ落とす。グラニュー糖、オレンジ果汁、赤ワインビネガー、鴨だし（なければコンソメスープ）を加え、煮詰め、塩・ブラックペパーで味を調える。皿に切り分けた鴨を盛りつけ、オレンジ果肉（粉砂糖をふりフライパンで軽く焼き色をつけておく）を乗せ、ソースをかけまわす。無農薬オレンジの場合は皮も使える。細くカットしてブランデーに漬けておいてソースの最後に加えると良い。
　
Bon appetit !





Plat du Jour vol.429

copyrights (c) 2016 tokyo culture addiction all rights reserved. 無断転載禁止。

今日の一皿《雲呑麺》 Wonton noodle

 

　時折、無性に食べたくなる雲呑麺。その場で包んで、その場で茹でた雲呑は、ジューシーでぷりっとした食感を楽しめます。

　スープを作る。鍋に水を張り、潰したショウガ、ネギの青い部分を加え火にかける。沸騰してしばらくして中華スープの素（ウェイパーや創味シャンタンなど）、塩、醤油で味を調える。ラードで作った葱油などを加えると味の奥行きが増す。海老の殻を剥き、カットし食感が残る程度に包丁で叩いて置く。ボウルに豚ひき肉、海老、ネギ（みじん切り）、ショウガ（みじん切り）、ごま油、スープ、紹興酒、塩、胡椒を入れ良く捏ねる。具は少し濃い味付けが旨い。ワンタンの皮に包んで、スープの中で湯がくように茹で、麺といっしょに盛りつける。茹でた青梗菜、ネギ、チャーシューなど好みの物を乗せてどうぞ。
　
Bon appetit !






Plat du Jour vol.428

copyrights (c) 2016 tokyo culture addiction all rights reserved. 無断転載禁止。

今日の一皿《ハリラ》 Harira

　
　
　モロッコの優しい味わいの豆スープです。年末の疲れた胃の一休みに。実際に彼の地ではラマダン時期やラマダン明けなどに食されるのだそうです。そういえば本邦にも七草粥というものがありました。

　ひよこ豆を一晩水に漬けて戻し、やや硬めに茹でる。鍋にオリーブオイルを注ぎ、たまねぎとセロリのみじん切りを炒める。ターメリック、ジンジャーパウダーを加え、ひよこ豆、豆を煮た煮汁、潰したホールトマトを加え煮込む。赤レンズ豆なども入れると本格的だ。最後の方でコリアンダーとイタリアンパセリのみじん切りを加える。一旦火から下ろしバーミックスなどでドロｯとなるまで攪拌し塩・ブラックペパーで味を調え、細いパスタなどを加え、パスタが柔らかくなるまで煮込む。好みでシナモンなどを入れる。とろみが欲しいときは小麦粉を加える。レモンを絞ったりヴィネガーをかけていただく。写真ではパスタの代わりにブルグルを入れ、パプリカパウダーをかけてます。
　
Bon appetit !







Plat du Jour vol.427

copyrights (c) 2016 tokyo culture addiction all rights reserved. 無断転載禁止。

今日の一皿《カジキマグロのグリル チャルモラソース サラダ仕立て》 Grilled tuna with Chermoula and salad

　 
　
　チャルモラ Chermoulaとはモロッコのマリネソース。レモンとハーブが効いた爽やかな風味が肉や魚のグリルなどに良く合います。
　
　クミンシード、コリアンダー、パセリ、ニンニク、パプリカパウダー、カイエンヌペパー、レモン汁、オリーブオイル、塩などをフードプロセッサーにかけて液状にする。カジキマグロの表面の水分を拭って、両面にチャルモラを塗って30分ばかり放置する。スキレットを熱して両面を焼く。カジキマグロを適宜カットして、皿に盛り付けたサラダ（ルッコラ、タマネギ、ピーマンなど）の上に乗せ、上からオリーブオイルをかけまわす。チャルモラを少し取り分けておいてかけても良い。シトロンコンフィ（塩レモン）を皮ごと使うなどするとより味わい深い。
　
Bon appetit !






Plat du Jour vol.426

copyrights (c) 2016 tokyo culture addiction all rights reserved. 無断転載禁止。

今日の一皿《豚ヒレミニョン オーブンで焼いたトマトといっしょに》 Pork filets mignons with backed tomato

　ステファン・レイノー Stephane Reynaudの『ポーク＆サンズ』 Pork & Sonsは豚料理レシピの宝庫。以前こちら『料理本は2度美味しい』で紹介しました。日本語翻訳がないのが実に残念な料理本です。見て楽しい、作って旨い、この料理本から、今回は豚ヒレ肉を使った逸品を。脂身の少ないヒレ肉をトマトやオリーブオイルの風味でいただくしっかり＆さっぱりの一皿。

　トマトは一人当たり一個用意する。皮を湯剥きして、半分にカットして種を取る。それぞれをオーブンシートに包み、オリーブオイル、塩、胡椒をして110℃のオーブンで1～2時間加熱する。残り1時間のところでオリーブオイルをまぶしたエシャレットを耐熱皿に入れてオーブンに入れる。写真はペコロスで代用している。刻んだパセリ（たっぷり）、スライスしたニンニクをボウルに入れオリーブオイルでまぶしておく。豚ヒレ肉をカットして塩・胡椒をしてフライパンでソテーする。ボウルの中身を加え、全体をまぶすように炒める。皿に豚肉、オーブンで焼いたトマトとエシャレットを盛り付けフライパンのソースをかけまわす。

Bon appetit !





Plat du Jour vol.425

copyrights (c) 2016 tokyo culture addiction all rights reserved. 無断転載禁止。

今日の一皿《海老のテリーヌ》 Terrine de crevettes

　　
　
　寒い時期に部屋を暖かくして冷前菜Hors-d’œuvre froidsというは、なかなか贅沢な気分になります。上半分をホタテのテリーヌとして紅白の2色のテリーヌとするとより華やかになるね。
　
　皮を剥き背わたを取ったブラックタイガー（300g）、卵白（1個分）、トマトペースト（大1）、生クリーム（100cc）、塩、胡椒、カイエンヌペパーをプードプロセッサーでムース状にする。テリーヌ型（18cm）に端がはみ出すようにラップを敷き生地の半量を流し込む。茹でてカットしたブロッコリーや人参などの野菜を並べ、さらに半量の生地を流し込む。はみ出したラップで包んでアルミホイルをかぶせ湯煎して170度のオーブンで40～50分加熱する。表面が盛り上がって、竹串を刺して透明な汁が出てきたらOK。粗熱を取り重石を乗せて冷蔵庫で一日休ませる。

Bon appetit !





Plat du Jour vol.424

copyrights (c) 2016 tokyo culture addiction all rights reserved. 無断転載禁止。

今日の一皿《中華そば》 Cyuukasoba

　
　
　鍋ひとつでスープと具を作ってしまう手間いらずの速攻の中華風汁麺です。煮干のだし効いた懐かしいスープの味はレトロな響きの「中華そば」と呼びたくなる出来です。
　　　
　鍋に水を張り、豚バラ（薄切り）、長ねぎの青い部分、潰したショウガ、ニンニクを入れ火にかけ、沸騰したらアクを取る。煮干を加え、味覇（ウェイパァー）など中華調味料（控え目に）、塩、醤油、砂糖を入れ、しばらく弱火で煮込む。途中でゆで卵を入れる。手作りの葱油や辣油などを少々加えると味の奥行きが各段に増す。麺を茹で、丼に盛り、スープを注ぎ、スープに中の豚バラやゆで卵も丼に移し、湯がいたもやし、メンマ、ねぎ、なるとやカマボコ、海苔などを乗せる。骨付き鶏肉や鰹や昆布など、いろいろと加えてスープの変化を楽しむのもよいね。

Bon appetit !






Plat du Jour vol.423

copyrights (c) 2016 tokyo culture addiction all rights reserved. 無断転載禁止。

今日の一皿《干しダラのポテトサラダ》 Ensalada de patatas y bacarlao con mimolette

　
　
　ブランダードvol.10やバカリャウ・ア・ゴメス・デ・サvol.320の組み合わせを本邦のポテトサラダ風に仕立てた一皿。ミモレットを上からかけたのは、婦人画報のwebで紹介されていた京都のワインバーEkakiさんの料理の写真の真似です。ミモレットを乗せるセンスに脱帽します。チキテオの場合はちょっとスペインっぽい感じです。じゃがいもにインカのめざめを使ったので、写真はなにやらミモザの山盛りのような風情ですが、ワインが進むこと請け合いです。Ekakiさん、行ってみたい。

　干しダラを一晩水につけて塩抜きして、柔らかくなるまで茹でる。水気を良く切って、骨を取り除き、フードプロセッサーで細かくしておく。じゃがいもを茹でて潰しておく。すこし粗いぐらいが良い。ボウルに干しダラ、じゃがいも、みじん切りのタマネギを入れオリーブオイルを加え混ぜる、塩、ブラックペペーで味を調える。好みでマヨネーズを和えても良いかも。皿に盛って削ったミモレットを散らす。
　　　　　　　
Bon appetit !





Plat du Jour vol.422

copyrights (c) 2016 tokyo culture addiction all rights reserved. 無断転載禁止。

今日の一皿《手作り辣油（ラー油）》 Home made chinese chli oil

　
　
　香り高き手作りの辣油（ラー油）はいかが？これを一振りでいつもの餃子のたれ、麺や野菜炒めが一変します。

　中華なべに、赤唐辛子（5本）、花山椒（大1）、八角（1個）、ブラックパペー（粒大1）、つぶしたにんにくとしょうが、炒りごま（大3）、オリーブオイル（エキストラ・バージンではないもの。またはサラダオイル）1カップを入れ、極弱火で20分ばかり熱する。にんにくなどが焦げないように。そのまま冷ましてビンに入れて保存。細かい唐辛子粉を入れると市販の辣油のようなオレンジ色のものが出来る。
　　　　
Bon appetit !





Plat du Jour vol.421

copyrights (c) 2016 tokyo culture addiction all rights reserved. 無断転載禁止。

今日の一皿《麺線風そうめん》 Taiwanese thin noodles

　余った夏の時期のそうめんでどうぞ。麺線も台湾の小吃（シャオチー）の代表的な一皿です。中華なのに鰹だしというところが珍しい。牛モツや牡蠣が入って少しとろみがついたのが本場風ですが、その昔、「九番抗」という台北のお店の〆で食べたあっさりしたしらす入りの味をそうめんで再現してみました。

　鰹ぶし、いりこ・昆布でだしを取る。酒・塩・しょうゆ・オイスターソースで味をつける。摺りおろしたしょうがを少々。そうめんを硬めに茹でる。器に盛り、汁を注ぎ、香菜や万能ねぎを散らす。辣油や豆板醤を加えてもいいね。

Bon appetit !






Plat du Jour vol.420

copyrights (c) 2016 tokyo culture addiction all rights reserved. 無断転載禁止。

今日の一皿《魯肉飯 ルーロウファン》 Taiwanese minced pork rice

　台湾では立派な台湾料理のレストランより、街中の食堂や屋台の一皿に唸らされることが多いです。いわゆる小吃（シャオチー）と呼ばれているものです。魯肉飯はそんな小吃の代表のひとつです。こういうこってりしたレシピは枝元なほみさんが得意です。

　豚バラの塊を1ｃｍ×2ｃｍぐらいにカットして、鍋に油を少量ひいて炒める。表面に焼き色がついたらひっくり返して、全体に焼き色がつくまで炒める。出てきた脂はキッチンペーパーで拭っておく。酒（たっぷり）を加えアルコールを飛ばすようにし、ひたひたの水を加え、沸騰したらアクをとって1時間ばかり煮込む。脂が気になる場合はここで一旦冷まして表面に固まったラードを取り除く。揚げタマネギを作る。タマネギを縦半分の薄切りにして、さらに半分にカットして小麦粉をまぶして、やや色づくまで油で揚げる。鍋に、ゆで卵、揚げタマネギ、黒砂糖、しょうゆ、八角、クローブ、ナツメグ、シナモン、花椒、五香粉、オースターソースを加え、さらに1時間ばかり煮込む。水分がなくなってとろっとしたら完成。
　
Bon appetit !





Plat du Jour vol.419

copyrights (c) 2016 tokyo culture addiction all rights reserved. 無断転載禁止。

今日の一皿《シナモンロール》 Sinnamon roll

　
　
　映画を観ていると出てくる料理がついつい気になってしまいます。チキテオでは過去にもペルシア風ビーフシチューvol.260やチキンヤッサvol.234など、あるいは映画『シェフ』に出てきた料理の数々を作ってきましたが、今回は『かもめ食堂』（荻上直子監督 2006）に登場するシナモンロールを作ってみました。焼きたてに漂うシナモンの香りが『かもめ食堂』の、あのゆるーい空気を運んできてくれます。とはいえ本作の料理以上の見どころは、かもめ食堂の北欧風のインテリア。水色と透明感と木の風合いが素敵でした。レシピは「ほぼ日刊イトイ新聞」に載っていた本作のフードスタイリストを務めた飯島奈美さんのレシピを参考に。

　9個分の分量です。牛乳（190cc）を40℃ぐらいに温めてドライイースト（6g）を溶いてしばらく置いておく。ボウルに卵（1個）、グラニュー糖（75g）、挽いたカルダモン（好みの量で）、イーストを溶いた牛乳を加え、ホイッパーで攪拌し、強力粉（300g）を捏ねながら3回に分けて加える。全体が馴染んだら、溶かしバター（40g）を加え、良く捏ねる。生地を丸くまとめ、ボウルにラップをかけ2倍に膨らむまで発酵させる。30～40分か。打ち粉をして麺棒で生地を1cm弱の厚さの40cm四方に伸ばす。溶かしバターを塗り（上下の端には塗らない）、生地の全体にグラニュー糖（30g）、シナモン（好きなだけ）を振り、生地の下から上に巻いてゆく。生地の合わせ目を下にして、ロール状になった生地の上からナイフを交互に斜め入れるように9コに切り分ける。切り分けた扇形の頂点を上にして、切り口と平行に生地の真ん中ぐらいに両手の小指で押し付けるようにへこませて形を作る。こうすることで写真のようなふっくら盛り上がったような焼き上がりになります。天板に乗せふきんをかけて10分間休ませる。表面に溶き卵を塗り、砂糖をかけ、180℃のオーブンで10～15分焼く。

Bon appetit !






Plat du Jour vol.418

copyrights (c) 2016 tokyo culture addiction all rights reserved. 無断転載禁止。

今日の一皿《やりいかのグリル》 Calamari alla brace

      
      
　やりいかといっても夏から秋にかけて採れるのは小さな小やりいかですね。するめいかと違い、加熱しても硬くならないのと、ワタも墨も全身を堪能できるのが嬉しい。さっとグリルしてレモンとオリーブオイルで食べるのが一番旨いね。ちなみにブラーチェ brace とはイタリア語で炭火のことです。

　やりいかの目と背骨を取り除き、良く熱したグリルで強火で短時間焼く。塩を振り、レモンを絞ってオリーブオイルをかけまわす。

Bon appetit !





Plat du Jour vol.417

copyrights (c) 2016 tokyo culture addiction all rights reserved. 無断転載禁止。

今日の一皿《ザーサイあえ麺 搾菜拌麺》 Chinese zha cai noodles

 
 
　そろそろ冷やし中華にも飽きてきて、かといってラーメンもまだ暑いなー、という今日この頃.。陳健一さん曰く、こんなに簡単でこんなに旨くていのかな？という一皿です。

　丼にみじん切りにしたザーサイを入れ、甜麺醤、醤油、ラー油を加え混ぜておく。うま味調味料などあれば少々。中華麺を茹で、丼に入れ和える。茹で汁を少し入れるといいね。万能ねぎを散らして、サラダ油とごま油を半々で熱した油をかけまわす。

Bon appetit !






Plat du Jour vol.416

 

copyrights (c) 2016 tokyo culture addiction all rights reserved. 無断転載禁止。

今日の一皿《イワシのエスペト》 Espeto de sardinas

　単なるイワシのグリルだが、串焼きのワイルドさが加わって一層旨いわけだ。これでもれっきとした名前のある料理で、エスペトespetoとはスペイン語で串のこと。スペインはマラガの浜の屋台料理です。

　小イワシに塩をして平たい串に4～6尾ばかり刺す。ガスのグリルであぶり焼きにする。頭の部分も少し時間をかけてカリッと焼いでぜひどうぞ。写真では平たい竹串の代わりに割り箸を削ってつかっています。

Bon appetit !






Plat du Jour vol.415



　
copyrights (c) 2016 tokyo culture addiction all rights reserved. 無断転載禁止。

今日の一皿《キューバ風モホローストポーク》 Mojo-Marinated Roast Pork

　映画『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』に出てきた料理の第三弾です。映画では巨大な塊肉をオーブンでじっくりローストしていましたが、小ぶりの肉の場合、ジューシーに仕上げるのはなかなか至難の業です。というわけで今回のチキテオは、小ぶりの塊肉でも柔らかくジューシーに仕上げる方法を提案します。FOOD&WINE掲載のロイ・チョイのレシピや「シドニーから送るレシピの玉手箱」さんのレシピを参考に。

　豚の塊肉（バラや肩ロース）をジップロックに入れ、ニンニク（すりおろし）、オレンジュース、ライムジュース、コリアンダー、ミント、オレガノ、クミン（挽く）、塩、ブラックペパー、オリーブオイルで一晩マリネする。無農薬のオレンジの皮の摺り下ろしを加えるとなお可。オーブンに入れられる鍋にオレンジジュース、水、オリーブオイルを注ぎ（肉の1/3が隠れるくらい）、マリネした肉を入れ、蓋をして180℃のオーブンで2時間加熱する。途中で肉の上下をひっくり返す。最後の30分は蓋を取って加熱する。2時間たつと、ほとんど水分が蒸発して肉は柔らかく仕上がっているはず。マリネ液を小鍋に入れ、鍋の底に沈殿している肉汁を加え、とろっとするまで煮詰めてソースを作る。

Bon appetit !






Plat du Jour vol.414



　
copyrights (c) 2016 tokyo culture addiction all rights reserved. 無断転載禁止。

今日の一皿《イタリアン・モヒート》 Itarian mojito

 

　夏の終りのアペリティフ。イタリア産のミントシロップ（ピエモンテ州トリノのコムーネのひとつである人口1,884人のパンカリエーリPancalieri産のペパーミントを使ったシロッポ・ディ・メンタ）を使ったモヒートを勝手にイタリアン・モヒートと称して飲ってます。

　グラスにラムを注ぎ、ライムを搾り（ライムジュースでも可）、ミントシロップ、ソーダ、ミントの葉、氷を入れ、軽くステアしてどうぞ。

Bon appetit !








Plat du Jour vol.413



　
copyrights (c) 2016 tokyo culture addiction all rights reserved. 無断転載禁止。

今日の一皿《夏野菜のカレー》 Summer vegetable curry

　トマトの水分だけで旬の野菜を煮込んだ夏を食らう一皿。冷蔵庫の余りものの野菜でも十分旨いぞ。こういうのを食するとカレーは肉なしの方が旨いということに気がつく。夏の昼下がりの樹下のテーブルなどでどうぞ。

　ナス、ズッキーニ、パプリカ、ブロッコリー、かぼちゃなど夏野菜を1.5～2cm角ぐらいにカットしてオリーブオイルで素揚げする。鍋にオリーブオイルを注ぎ、みじん切りのニンニクとタマネギをしんなりするまで炒める。挽いたクミンシードとコリンダーシードを加え、マスタードシード、ターメリック、フェヌグリーク、カイエンヌペパー、ガラムマサラ、カレー粉も加え炒める。揚げた野菜を加え、皮を湯むきしたトマトのザク切りを加え、弱火で20分ばかり煮て、塩・胡椒で味を調える。ご飯と一緒に盛りつけて香菜を散らす。
　
Bon appetit !







Plat du Jour vol.412



　
copyrights (c) 2016 tokyo culture addiction all rights reserved. 無断転載禁止。

今日の一皿《分厚いステーキの焼き方》 How to grill a thick stake

　ステーキの焼き方の基本は、表面を強火で焼き固めて、肉汁を閉じ込めてから、火を落として中まで火を通すとされてきました。しかしながら、実際、この通りやってみても初期の段階でかなりの肉汁が流出してしまい、ジューシーな仕上がりにはならないのが現実です。表面がドライに香ばしく焼け、柔らかくジューシーな中身のステーキを焼くというのが長年の懸案でした。この度、炭火の遠赤外線でじっくり焼き上げるテキサス風のステーキの方法論などを参考にしながら、まったく逆の発想にチャレンジしてみました。なかなかの出来ではないかな。

　厚さ7～8ｃｍ以上の分厚いステーキ肉を用意する。今回は東麻布の日進ワールドデリカテッセンでオーストラリアでキューブロールと呼ばれているリブロースを購ってきました。室温に戻した肉に1％の塩をまぶして10分ぐらいおいて塩が浸透するのを待つ。焼く直前に表面の水分をキッチンパーパーで押さえて取り除く。180℃に余熱したオーブンに約20～30分入れる。オーブンと肉の厚さや大きさで焼きあがりは微妙に異なるので、10分置きに肉の状況を確認する。肉の中心に金串を刺して温度を確かめる。中心が生暖かくなっていればOK。オーブンを切って、扉を少し開けて状態で30分ばかり休ませながら、内部の肉汁を落ち着かせる。ほとんど肉汁は流出していないはず。煙がでる寸前ぐらいに熱したフライパンに少量の油を注ぎ、短時間で肉の四周をこんがり焼き上げる。炭火やバーナーで焼くとよりドライでクリスピーな理想的仕上がりになる。少し休ませてからブラックペパーをしてサーブする。

Bon appetit !






Plat du Jour vol.411



　
copyrights (c) 2016 tokyo culture addiction all rights reserved. 無断転載禁止。